世界中には公認されている犬種とそうでない犬種を合わせると、その数1000種類近くにのぼります。
国際畜犬連盟(FCI)では、340種類以上が犬種として公認されています。

すごい数ですが、この公認犬種のほとんどが、人間の手で品種改良されてできた犬種です。
こうした品種改良はそのほとんどが人間の目的に沿った犬を生み出すためで、特定の能力に秀でた個体同士を交配させることで、様々な品種を作り出してきました。

それは、人間の生活を便利にするためであり、品種改良の歴史そのものは人間の生活の変遷に大きく関わっていると言えます。

狩猟犬

犬とヒトとの出会いの原点となる犬種といえるでしょう。およそ1万5千年前の原始時代にさかのぼります。狩猟のサポ—トを目的としてヒトは犬を飼いはじめました。

今日では、それぞれの犬種の特徴に応じた役割をもとに、サイトハウンド(視覚ハウンド)・セントハウンド(嗅覚ハウンド)・ポイント犬(鳥猟犬ポインティングドッグ)・回収犬(鳥猟犬ポインティングドッグ以外)といった、おおまかに4つの種類に分かれます。

サイトハウンド

優れた視力と走力で獲物を追跡します。
痩せた体、長い脚、柔軟な背中、比較的大きな心臓、効率的な肺機能といった特徴があります。

なかでも最大の特徴は細長い頭部で、この骨格が広い視野を確保するのに適しています。

犬のほとんどは近視のような視界を持つのに対し、サイトハウンドは正視眼を持ち、視界のピントを調整する力を持っています。しかし、左右の視野の重なりが小さくなるために物の奥行きが上手く把握できないという欠点もあわせ持っています。

アイリッシュウルフハウンド
アフガンハウンド
イタリアングレーハウンド
ウィペット
グレーハウンド
サルーキ
スパニッシュグレーハウンド
スルーギ
ディアハウンド
ボルゾイ

セントハウンド

嗅覚を使って獲物を追跡する猟犬です。地面に低く鼻をつけて臭跡をたどります。
また、大きな声が特徴で、吠えながら追いかけることで飼い主に自分の位置を知らせます。

胴長でガッチリ体形、速く走ることは得意ではありませんが、長時間獲物を追う持久力に優れています。

・アメリカン・フォックスハウンド
・グランド・バセット・グリフォン・バンデーン
・ダルメシアン
・バセット・ハウンド
・ハーリア
・ビーグル
・プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
・ブラック・アンド・タン・クーンハウンド
・ローデシアン・リッジバック
・ブラッドハウンド
・ポルスレーヌ

鳥猟犬 ポインティング・ドッグ

獲物の位置をハンターに教えるタイプの「ポインティング・ドッグ」と、獲物を回収するタイプのポインティング・ドッグ以外の犬種がいます。
鳥猟犬のポインティング・ドッグは獲物を見つけて、その場所を教えてくれます。

ポインティング・ドッグの中には、片脚を上げて獲物の居場所を教えるタイプと伏せの姿勢で獲物の位置を教える2種類のタイプがいます。
獲物を見つけることが仕事の犬種です。比較的大人しいタイプの犬種です。

・アイリッシュセター
・イングリッシュセター
・ブリタニースパニエル
・イングリッシュポインター
・ワイマラナー

鳥猟犬 ポインティング・ドッグ以外

主に獲物を回収してくれる犬種です。
大きく分けて隠れている鳥を飛び立たせて、撃ち落とした獲物を回収する「フラッシング・ドッグ」と 水の中に落ちた獲物を回収する「ウォーター・ドッグ」の2種類のタイプがいます。
優しくて忠実な犬種が多いです。

・アメリカンコッカースパニエル
・ゴールデンレトリバー
・ラブラドールレトリバー
・イングリッシュコッカースパニエル

小獣猟犬

ネズミのような小型の獣を狩るときに使われていた犬種です。
巣穴にもぐって獲物をしとめることができます。
とても勇敢で独立心があり、気性は激しい方です。

・ジャックラッセルテリア
・ブルテリア
・ボーダーテリア
・ヨークシャテリア
・スコティシュテリア

獣猟犬 ダックスフンド

アナグマ猟のために巣穴に潜らせるために作られたものです。
ダックスフンドの名前の「ダックス」というのはドイツ語で「アナグマ」を意味していて、「フンド」は「ハウンド(猟犬)」を意味しています。
アナグマ以外にもキツネやアライグマを追う狩りをしていた犬種です。
胴長短脚の特徴的で愛らしい体をしていますが、運動神経が良く脚も速いです。

牧畜・牧羊犬

羊などの群れを放牧地に散らばせたり、まとめたりしている犬たちです。
頭が良く賢い犬種が多いと言われています。

元々は、家畜を肉食獣から守る番犬のような仕事していました。力の強い大型犬がその役割を担っていたのですが、時代の変化と共に安全技術が向上し、被害が減少するようになってきたため、現在では比較的俊敏で身体の小さい中型犬や小型犬を羊や牛の誘導につけるのが主流になっています。大型犬は誘導ではなく見張り役のような仕事をするようになりました。体の大きさ別で牧場での役割分担がなされていきました。

・ボーダーコリー
・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
・ウェルシュ・コーギー・カーディガン
・オーストラリアンケルピー
・オールドイングリシュシープドッグ
・シェットランドシープドッグ
・ラフコリー
・コモンドール
・ジャーマン・シェパード・ドッグ
・ビアデットコリー
・ポリッシュローランドシープドッグ

番犬・護衛犬

どんなイヌでも、不審なもの接近、侵入に対し、ほえて仲間に知らせる性質があるので、品種を問わず番犬としては役だちます。しかし、侵入する 外敵を 意図的に排除するためには、ある程度の体格と闘争力が要求されます。

専門的な番犬としては、定住地域の警備犬、身辺護身犬、家畜の見張り役などがどがあげられます。
警備犬として優れている種として、作業犬種といわれるグループがあります。
シェパード、ドーベルマン、ボクサー、などは訓練性能もよく、あらゆる作業に適しています。

ただ、日常実務に携わるとき、あまりに大形すぎるものは扱いにくいこともあり、体高60~65センチメートル、体重30キログラム前後で機敏に動くことを重視しています。

一方、山岳地帯や村落では、家畜を大形肉食獣や盗難から守るのに、動物どうしの闘争に打ち勝つため、ピレニアンマウンテンドッグ、チベタンマスチフなど 非常に大きな体形の犬種を飼う傾向にあります。

・ボクサー
・ドーベルマン
・ピレニアン・マウンテンドッグ
・チベタンマスチフ
・セント・バーナード
・ニューファンドランド
・ブルドッグ
・ミニチュアピンシャー
・土佐犬

スピッツ・原始犬

とがった口先や立った耳を持つスピッツと原初的な姿を残しているタイプのグループです。
スピッツという言葉はドイツ語で「とがったもの」という意味です。
古来からいる日本の犬種にはスピッツタイプが多く、このグループに属しています。

・スピッツ
・秋田犬
・柴犬
・シベリアンハスキー
・チャウチャウ

家庭犬・愛玩犬

家の中で可愛がることを目的として改良された小型の犬種です。
飼いやすく、一緒にいるだけで癒やされる愛らしい犬種です。

体が小さいから大人しいというわけではなく、性格は様々で神経質だったり、自己主張の強いタイプもいます。

・シーズー
・プードル(スタンダード・トイ・ティーカップ)
・パグ
・チワワ
・フレンチブルドッグ
・マルチーズ
・ペキニーズ
・ボストンテリア

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