マダニが媒介する感染症、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が増加傾向にあります。
SFTSウイルスを保有するマダニに刺されることで感染するこの病気は治療法がなく、致死率は人間が50代以上で約30%、猫は60~70%に至ります。
2019年の感染報告数が西日本エリアを中心に102人と過去最多となり、東日本への感染拡大が懸念されています。

マダニの生態

マダニは8本脚からなる節足動物。
一般に家の中に住むダニ(イエダニなどの小さな個体)とは違って固い外皮に覆われ、大きさは吸血する前のもので約3~4mm、イエダニの約8~10倍に当たります。
日本に分布するマダニのうち、フタトゲチマダニ、ヤマトマダニなどの約20種類が犬に寄生します。
マダニはすべての種類が発育や産卵のために動物から吸血し、犬などの動物が吸血された際に、病原体が伝播されて感染症を発症することがあります。
ただし、すべてのマダニがSFTSウイルスなど感染症の要因となるウイルスを保有しているわけではありません。
つまり、マダニに刺される=ウイルス感染ではありません。

マダニはどこにいる?生息場所は?

マダニは野生動物が多い山間部に近いほど感染リスクが高まります。近年は広い公園や河川敷の草むらなど 住宅エリアに生息する個体も多く存在します。
ペット家ネズミに寄生することもあり、ときどき、家の中で発見されることもあります。

マダニに刺されたら

マダニによる咬着(=吸血)は、数日~2週間に及ぶことがあります。
犬についてマダニが寄生する場所として、胸部内股部肛門周辺など、被毛の少ないところがあげられます。
咬着時には口下片という部分を皮下に差し込み、セメントのように固めてしまいます。
刺されてから1日以内であれば、ピンセットで口下片の部分をつかんで引き抜ける場合もあります。
その後マダニの体は咬着した血で大きくなっていきます。
日数が経過するとマダニの口器はがっちりと固まってしまうので、自分で引き抜くことはできません。
無理に引き抜くと口器が皮下に残ってしまうので、皮膚科で切除してもらうことが必要です。

マダニの予防法

基本的には人は長袖や長ズボンで肌を出さないことが重要です。
ペットはフェニルピラゾール系などの薬剤が効果的で、マダニの予防になります。
動物病院で相談すれば駆除薬を処方してもらえます。
散歩では、なるべく草むらなどは避けましょう。

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