皮膚が赤くただれたり、患部をかゆがったりするので、病院に連れて行くと、アレルギーが発覚したといったケースが増えています。
そうしたニーズもあって、全国的に動物アレルギー検査を導入する動物病院も急増しています。
動物のアレルギー検査、いったいどういった検査なのでしょうか。

アレルギー検査が行われるまで

最初からアレルギー検査を施すケースはごく稀です。
頻繁に体がかゆい仕草をしたり、皮膚に炎症があったり、何らかの異常が見られた場合、病院でアレルギー検査をすすめられるケースが大半を占めています。
しかし、すぐにアレルギー検査が行われるわけではなく、まずほかに似た症状の病気の可能性を調べます。
アレルギー以外の病気がないことが分かってから、アレルギー検査を実施するかどうか検討されます。
この段階で、なぜすぐに「検査を実施します。」とならないのか。
それは、費用が大きなネックになっているからです。

アレルギー検査の種類と費用

人間と同様に犬にもアレルギーが存在します。
スギやブタクサ、ハウスダスト、ダニやノミなどの環境由来のアレルギー
小麦・大豆・肉など食物由来のアレルギー
の2種類に分別されます。それぞれに特化した検査方法があります。

IgE抗体の検査 (環境アレルゲン)

血液検査により血中のIgE抗体の濃度を測定し、アレルゲンとされる物質について抗体反応を調べる検査です。
IgE抗体は、アレルゲンが体内に入ったときに作られる抗体をいいます。
IgE抗体は、体内に入ったアレルゲンに対して、神経や血管を刺激する化学物質を放出します。
それが、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状につながります。
抗体の数値によってアレルギー症状を起こす可能性の高さを計ります。

環境アレルゲン一覧

節足動物
ヤケヒョウダニ  コナヒョウダニ  ノミ  蚊  ゴキブリ
雑草
ヨモギ  オオブタクサ  アキノキリンソウ  タンポポ  フランスギク
牧草
カモガヤ  ハルガヤ  オオアワガエリ  ホソムギ  ギョウギシバ
樹木
スギ  シラカンバ  ハンノキ  
カビ
アスペルギルス  アルテルナリア  クラドスポリウム  ペニシリウム

リンパ球反応検査 (食物アレルゲン)

IgE検査では分からない、リンパ球の反応を見る検査です。
IgEによるアレルギーとリンパ球によるアレルギーはそれぞれ個別の反応を示すため、IgE検査で陰性でもリンパ球検査で食物アレルギーが見つかることがあります。
特に食物アレルギーの検出に特化しており、アレルゲンが特定されるとそれらを避けた除去食療法を実施することで対策を計ります。

食物アレルゲン一覧

主要食物アレルゲン
牛肉  豚肉  鶏肉  卵白  卵黄  牛乳  小麦  大豆  トウモロコシ
除去食アレルゲン
羊肉  七面鳥  アヒル  サケ  タラ  ナマズ  シシャモ  ジャガイモ  米

♦主要食物アレルゲン:原因となる食物アレルゲンを検出したい場合に優先
♦除去食アレルゲン:食べてもよいものを見つけたい場合に優先

アレルギー検査の費用

費用は、アレルギー検査の種類と回数、どの検査機関に依頼するか、によって変わります。
まずは愛犬の状態を獣医さんと相談し、IgE抗体検査(環境アレルゲン)とリンパ球反応検査(食物アレルゲン)、両方もしくはどちらかを受けることを決めます。
検査を行う医療機関によって値段設定が異なります。
最も一般的なIgE抗体検査の場合20,000円くらい、ただ検査項目の量が多ければ値段が上がるので、30,000円ほどかかる見込みです。
リンパ球検査も併用して行うと、50,000円~70,000円ほどかかる場合もあります。

例えば、事前の診療で症状からハウスダストの可能性が少なく、食餌からの症状が心配であれば、環境アレルゲンの検査を受けず、食物アレルゲンの検査のみ受けると費用も抑えられます。
しかし、アレルギーは完治が難しいこともあり、事前に原因をしっかりおさえておくことで対処の仕方を明確にしておいたほうがいいでしょう。
アレルギーの原因をつきとめるうえではIgE・リンパ球反応の両方を検査を受けることをおすすめします。

アレルギー検査結果がでるまでの期間と検査結果

血液を採取して行うアレルゲンlgE検査やリンパ球反応検査は、外部の機関に委託して検査されることになります。
そのため、結果が出るまでには、1~3週間ほどの期間がかかります。
検査結果はそれぞれの項目ごと(上記表)に数値化され、以下の3段階で判定されます。

♦陰性 :  アレルギー反応なし

♦陽性 :  アレルギー反応あり

♦偽陽性 : 多少のアレルギー反応あり  生活に支障のない程度

検査結果で陽性の判定がされた項目について、対策を講じていくことになります。

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